脳神経外科の扱う疾患のなかで、主に手術による治療が必要となる疾患について、細かい内容がわかるように説明をしています。私が治療(手術)を行なっている疾患を一覧にまとめています。
なぜ顔面が痛くなったり(三叉神経痛)、顔面が勝手に動いたり(顔面痙攣)するのか?、その原因がわかってきたのは1950年代です。頭蓋骨内の血管が脳神経(三叉神経や顔面神経)に接触もしくは圧迫される状態になった事による症状とわかってきたのです。そこで、脳神経と血管を離してあげる事で症状が改善する事より、脳神経が血管や腫瘍などにより接触もしくは圧迫を受けて出現する神経症状を「神経圧迫症候群」と呼んでいます。比較的少ないですが、舌咽神経痛も頭蓋内の血管が舌咽神経に接触もしくは圧迫する事により認められる疾患です。
脳に血液を送る頚(くび)の血管(動脈)や脳血管(動脈)の狭窄や閉塞により、脳への血液量が低下して脳梗塞に至る疾患。
● 頸部内頸動脈狭窄・閉塞
● 前大脳動脈狭窄・閉塞
● 中大脳動脈狭窄・閉塞
* 内服で効果が不十分と判断された場合は、バイパス術が必要となる。
脳動脈瘤から脳腫瘍まで、執刀経験数では約1500症例以上の手術をこなしてきました。私の治療の最大の特徴は、手術件数が多い事だけではなく合併症が少ない事です。実際に関わった手術経験や受けた質の高い指導は、事前に手術リスクを評価するための大切な知識になると考えています。技術と具有する脳外科医でありたいと思っています。
手術の多い施設に勤めていても執刀経験が少ない場合もあります。「合併症の少ない手術」に関わる大切な事は、熟練した医師の指導を受けている事、執刀した手術症例数が多いという事、手術中のリスク判断が十分できる事、リスクと治療効果のバランスを考え、患者さんの人生に疾患や治療の影響がない状態を目標にできる事と考えています。そして、患者さんから感謝される治療を心がけています。