顔面痙攣

(がんめんけいれん)


 通常、眼の周囲の筋肉がピクピク収縮する事で発症します(眼輪筋の収縮)。出現、消失の経過で次第に頬から唇まで痙攣が進行していきます。精神的に緊張すると痙攣は、出やすく強くなる傾向にあります。顔がこわばる様な筋緊張亢進を自覚する様になると、眼が開きにくくなり日常に支障(対人業務、自転車・自動車の運転など)をきたします。睡眠時でも痙攣は認められう様になり、経過が長いと場合によっては顔が麻痺する様になる事もあります。

 

片側顔面の痙攣(けいれん)が、あれば治療経験が豊富な脳外科医、もしくは神経内科の診察とMRI検査での診断が可能です。顔が無意識にピクピク収縮するような症状が数日から数週間で治らずに持続するような場合は、「片側性顔面痙攣」の可能性があります。専門医の診察をお勧めします。


顔面神経

【 顔面神経の走行 】

 

 脳から左右1本ずつ出る➡︎頭蓋骨のトンネルを走行➡︎耳の下から出てきて、顔面を走行(緑矢印)その後に細かく枝分かれをして(赤矢印)、顔面にある幾つかの顔面を動かす筋肉に脳からの指令を伝えます。


【 頭部MRI画像による頭蓋骨内の顔面神経の走行 】

問題となる場所は、脳から顔面神経(点線)が出た部位神経根部()です。拍動する血管(動脈)が顔面神経根部()を圧迫する事が主な原因になります。稀に脳腫瘍が顔面神経を圧迫する事により痙攣(けいれん)を誘発させていることもあります。脳の表面や頭蓋骨内側に存在するクモ膜や拍動しない血管(静脈)が原因となる事もあります。血管や腫瘍などの圧迫により刺激を受けると顔面の筋緊張が高まり(顔がこわばる、眼が開きにくいなどの症状)、顔面の痙攣(けいれん)を誘発させるようになります。

また、脳の表面や頭蓋骨内側に存在するクモ膜による神経への影響により痙攣(けいれん)が認められる事もあります 

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顔面神経の下を走行している神経は聴神経(耳から聞いた音を脳に伝える神経)です。 

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顔面痙攣(けいれん)の診断


症状が出現してから増悪していくまでの経過と期間を確認します。ついで、頭部MRI検査を行い、顔面神経の走行と顔面神経根部を圧迫している血管や腫瘍等がないかを診断します。細い血管が、顔面神経を圧迫している場合は明らかな画像所見として説明できない場合もあります。その時には、症状や経過も含め総合的に診断を行います。また、神経走行がわかる特殊な頭部MRI検査(撮影法)がされていない場合は、診断できません。

眼の周囲が小さく波を打つような動きは、健常者でも認められる事があります。これは、眼性ミオキアと言って眼精疲労や体調の疲れから出てくるもので片側性顔面痙攣とは異なります。また、過去に顔面の筋肉が動きにくくなる様な疾患の既往のある場合は(末梢性顔面神経麻痺、外傷、脳腫瘍などの手術後)、治癒後の経過で二次性の顔面痙攣が出現しますが、血管の圧迫によるものではないため手術では治りません。

二次性の顔面痙攣とは、ダメージを受けた事により顔面麻痺が出現した経過が必ずあります。構造的な神経の回復が、不十分であるために顔面痙攣が認められます。「病的共同運動」と呼ばれるものです。口を動かすと目が閉じる,食事の時に噛むたびに目が閉じる、まばたきすると口が引っ張られるというような症状です。手術では、治る事はありません。